食べ損ねたパスタと焼肉のこと

三年前のあの日のことは、昨日のことのように覚えている。

遅いランチのパスタを食べようとしたら、揺れた。

すぐにそれがただ事じゃない揺れに変わって、
店内が悲鳴やら、食器の割れる音やらで騒然とする中、
テーブルの下で揺れが収まるのを待った。

大きい揺れが収まって、外に出ると
ビルの外にたくさんの人が集まっていた。
エレベーターが止まってしまって、階段も点検が済むまで使えないらしく、
みんな仕方なくロビーや、外で待っていた。

何時間か待って、階段の使用許可がおりたので、
オフィスへ上がって、テレビを見ると
津波のとんでもない光景が飛び込んできた。
あれから、もう三年。
あの日、一緒にパスタを食べ損ねた同僚は、その後NYでママになり、
余震が続く中、一緒に焼肉を食べた友人はこの春会社を辞める。

人それぞれにあの日への想いは違うけど、
出会いや別れを繰り返しながら、前に進むしかないんだと、
自分に言い聞かせている。

きっと、毎年この日が来る度に、ちょっとだけ思い出したりするんだと思う。

garageヨリタカ

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ちょっと古い欧州車に乗っていると、故障がつきものなので、
修理屋さんとの出会いというのは重要なのです。
今日は、そんなお話。

プジョー306カブリオレは10年落ちの欧州車、たまに壊れます。
思ったよりは壊れませんけどね(たいして乗ってない…)

で、最近スピードメーターが動かなくなっていて、放置していましたが
さすがに気になったので、ざっと自分なりにネットで情報を集めた上で、
修理屋さんに連絡をしたのです。

プジョーやシトロエンなどのフランス車専門店や、
ベンツやBMWなど欧州車全般の修理を受け付けてくれる所など、色々行ってみたし、
実際に修理をお願いしたりもしたのですが、最終的にはこちらが求めていることを、
求めているレベルでやってくれるお店との出会いというのが当たり前なのですが、重要だなと。

今回頼んだお店は、主に欧州車を中心に修理しているところで、豊中で家からも近いし、
過去の経験上、相性のよい修理屋の特徴を挙げると、

・個性的なおやじが一人でやっている
・場所が悪い、わかりにくい
・工場が適度に汚い、開けたままのエンジンとかミッションとか放置
・あまり忙しそうじゃない

みたいな感じで、全て当てはまっている。
いや、もう単純に好み以外のなにものでもないですけど。

プジョー306カブリオレはなかなかマニア受けする車のようで、
どの修理屋さんに行ってもたいてい褒められる。
オーナーとしては、正直かなり気分がいい。

今回も、車を一目見て「カブリオレ、いいね」と呟き、
慣れた手つきで作業を進める。

待っている間、工場の中をうろうろ見て回る。
BMWやアルファロメオがジャッキアップされて、次の作業を待っている。
一見汚いけれど、工具類はキッチリ整理されている、プロの職場だ。

結局、すぐに原因はわからず、預けることになり、
代車を借りて帰りました。

なんとなくこれは良い出会いな気がしてワクワクしている。
この手の勘だけはよく当たるんです。

garageヨリタカ
http://www.garage-yoritaka.net/

さよならの足音

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大阪に来て、もうすぐ二年。
一年目は途方もなく長くて、二年目はあっという間に過ぎた。

ひたすら焦り、後悔しながら過ごした一年目。
無心で自分自身と向き合った二年目。

どちらも、絶対に忘れることはない、
人生にとって貴重な一年間だったと今は思う。

苦しくて悔しい一年間と、優しくて暖かい一年間。
どちらも僕には必要な時間だったのだろう。

人は変わるし、変わることができる。
ここで出会った人たちの優しさで、僕は変わることができた。
この二年間の意味は、これからの人生が決めることになるから、
諦めずに、努力し続けることで仲間に報いたいと誓う。

さよならの足音が近づいてきて、
寂しい気持ちでいっぱいな今日この頃。
残された時間をいつも通りに、でも大切に噛み締めて過ごしたいと思う。

雪の日の特別ルール

東京は2週連続で大雪らしい。
大阪は少し積もったくらいで、すぐに雨に変わった。

今年は本当に寒い日が続いている。
バイクなんて乗ってる場合じゃない。
昔は雨でも雪でもバイク通勤をしていたのだが、自分でも信じられない。
雪が積もるときまって思い出すのは
小学生の時の思い出。
同じ団地に住んでいた森川君のこと。

彼は小学校の中で乱暴者として恐れられる存在で、
怖いから絶対嫌われないけど、誰とも打ち解けてもいないような独特のポジションで、
なんとなく、いつも寂しそうだった。

僕はというと、当然乱暴者でもないし、
背もクラスで2番目に低くて、運動音痴で、勉強も出来なくて、
いつも同じ茶色のスウェットパンツはいて、汚くてダサいだけの小学生だった。

そんな彼と、なぜか仲良くなっていったのは、同じ団地というのもあるけれど
きっと世の中に対してのスタンスが似たところがあったからだ。
なんとなくクラスで浮いていた二人だったのだと思う。

雪が積もると僕らは集まり、雪で遊びながら学校に行くことになっていた。
それはいつの間にかできたルールで、二人の間だけのルールだった。

まだ誰も踏んでいない空き地の雪原に足跡を残したり、
雪玉を転がしてでかい雪玉をつくったり、雪玉を投げ合ったり。
なにをするでもなく、学校までの道のりを遠回りして行くだけ。

ただ、ちょっとだけ普通と違ったのは
朝のホームルームどころか1時間目の授業が終わるころに登校してたこと。
二人してビショ濡れで。

僕らが勝手につくったルールで、
雪の積もった朝は遅れて行ってもよい日だった。

いまにして思えば、当時から勝手にルールをつくるあたりが
全然変わっていなくて、そりゃ駄目な大人になるわけだ。

とにかく、雪が積もる朝なんて、滅多にないのだから
まっさらな雪で遊んでから学校に行けばいい。という理屈だったのだ。

雪の日の特別ルールに限らず、万事そんな子供だったから、
担任の佐竹先生は僕らのことは大嫌いだったと思う。
そんな森川くんは、中学からは県外に引っ越してしまった。
彼は喧嘩が強かったので、小学生にして中学生からも目を付けられる不良小学生で、
このまま、この学区の中学生になると、完全に不良エリートの道に進むことに
なってしまうということで親が心配して引っ越した。という噂だった。

もちろんそれっきり、会うこともなかった。

でも、積もった雪を見る度に、あの時のことを思い出す。
もしかしたら彼も、積もった雪を見ながら僕のことを思い出しているかもしれない。

なんてことを、思いながら、
なんとなくFacebookで検索してみたら、
なんとあっけなく、すぐに見つかった。

すごい世の中になったもんだ。

写真はないけれど、生まれが横浜だったから、すぐにわかってしまった。
名前もすこしだけ珍しいし。

経歴を見ると「高校中退」。
書かなくてもいいのに、書いてるあたりが彼らしい。
今は東北に住んでいるようだ。

東北だったら、雪は珍しくもなんともないし、
雪が積もっても、きっと僕のことは思い出さないんだろうな、と。

東京、雪、東北。

なんだか、また変なところで繋がって
余計なことまで思い出してしまいそうなので、今日はおしまいおしまい。

まぁ、でも。
雪の日くらいは、特別ルールを適用して、
余計なことまで思い出してみるっていうのも悪くないかもしれない。

どこかでまた

浅田真央のオリンピック最後の演技を見た。
オリンピックを見て、涙が出そうになったのは初めての経験で、
最近涙もろいことを差し引いても、心から引き込まれてしまった。

以前担当していたビューティブランドが
彼女を応援していた時期があった。

様々な事情や理由でブランドは彼女を手放してしまったけれど、
もし、彼女のことをずっと今でも応援し続けることが出来ていたら…
きっと今とは違う価値を世の中に与えることのできるブランドになっていたのだと思う。

メダルの有無とか順位とか関係無く、
浅田真央の成長や無垢な笑顔、そして悲劇のストーリーは日本人の記憶に
深く刻まれていて、きっと消えることは無い。

彼女自身のストーリーはこれからも続いていく。
どこかでまた、あの笑顔に出会えることを
日本中の誰もが楽しみにしている。

ダサくてかわいい黄色のあいつ

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車1台とバイク3台。
合計すると10輪になる、所有する乗り物たち。
厳密に言うと、自転車もあるから12輪なんだけど。

18歳で原付免許を取ってから、乗り物が無い生活を送ったことがない。
車は東京に住んでからは諦めていたけど、大阪に来て我慢出来ずに乗ってしまった。

過去乗り継いできた乗り物たちにはどれも、素敵な思い出がたくさんあって、
それぞれの思い出で小説くらい書けそうな勢い。

最初に買った原付との出会いは、大学近くの中古バイク屋で。

ダサくてかわいい黄色の原付で、バイト代が入るまで我慢できずに、
姉にお金を借りてまで買った、ヤマハのパッソーラというスクーター。

とにかくパワーが無く、坂の途中で止まると
足でアシストしないと登りきれないという、衝撃的な原付だった。

それでも、そのダサくて黄色い原付で大学にも通ったし、
悪ノリして3ケツで乗り回して遊んだり。

とにかく出足が遅いのだが、少しスピードに乗ると、
ギアが切り替わって、すこしだけ早くなる独特の2段階変速が面白かった。

半年くらい乗ったところで、スーパーカブに乗り換えてしまった。
しばらく放置した後、最後は友達に貸したまま、どこか行方不明になった。
その後も、毎年春になると役所から税金の交付だけが届いて、
その度に少しだけ胸が傷んだのを覚えている。

たまに道端で朽ちた原付を見る度に、
あの、ダサくてかわいい黄色のあいつを思い出す。
だからってわけではないけど、
いまの車も鮮やかな黄色。

12年落ちのプジョー306カブリオレ。
たまに壊れたりするけれど、フランス車らしい優しい乗り心地と機敏な加速で、
まだまだ元気に走ります。

同じ黄色の乗り物だけど、
ダサくてかわいい黄色のあいつみたいに、
素敵な思い出はまだつくれていない。

相変わらずガラ空きの助手席には、
亀のおもちゃが転がっている。

今年の抱負でも。

今日から仕事始め。
2014年がどんな年になるのかわからないけど、
2013年よりは絶対に良くなる事だけは、なんとなくわかる。

仕事はどんどん面白くなる。
出来ることが増えれば増えるほど面白くなる。
あとは、もうチャンス待つだけ。

春になれば環境が変わる。
これも楽しみ、どうするか?何するか?
いまからワクワクする。

ゆらゆらと柔らかく、
少しづつ良いほうに変わって。
すごく前向きな気持ちで新年を迎えられることに感謝。

今年は良い年になるな、これは。

再始動

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春が来たから、駐輪場から引っ張りだす。
キック一発でエンジンが息を吹き返し、2stの煙をモクモクと。

久しぶりに洗車して、ワックスかけて
ピッカピカにしてやった。

せっかくだからと、堀江までのショートツーリング。
車体の割に派手な振動と音、2stオイルの香り、凍える体。
ああ、生きているってこういう事だ。

軽装でバイクに乗るには、まだ肌寒い季節。
再始動するのには、もうすこしだけ時間がかかりそうだ。