三年前のあの日のことは、昨日のことのように覚えている。
遅いランチのパスタを食べようとしたら、揺れた。
すぐにそれがただ事じゃない揺れに変わって、
店内が悲鳴やら、食器の割れる音やらで騒然とする中、
テーブルの下で揺れが収まるのを待った。
大きい揺れが収まって、外に出ると
ビルの外にたくさんの人が集まっていた。
エレベーターが止まってしまって、階段も点検が済むまで使えないらしく、
みんな仕方なくロビーや、外で待っていた。
何時間か待って、階段の使用許可がおりたので、
オフィスへ上がって、テレビを見ると
津波のとんでもない光景が飛び込んできた。
あれから、もう三年。
あの日、一緒にパスタを食べ損ねた同僚は、その後NYでママになり、
余震が続く中、一緒に焼肉を食べた友人はこの春会社を辞める。
人それぞれにあの日への想いは違うけど、
出会いや別れを繰り返しながら、前に進むしかないんだと、
自分に言い聞かせている。
きっと、毎年この日が来る度に、ちょっとだけ思い出したりするんだと思う。