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俺はどこにでも行ける。

昔、20代前半に乗ってたんですよ、HONDA FUSIONに。
よくある青春のバイクっていうやつです。

生産終了後にビックスクーターブームが来たことで、当時FUSIONの人気が物凄くて、中国製の偽物が流通するくらいで、ヤマハのマジェスティなんか目じゃないくらいカッコいいスクーターでした。TWなんかと並んで当時のファッションアイコン的な存在だったと思う。

バイト先の友達が乗ってたやつを、15万で譲ってもらった時はうれしかったなぁ。その彼はFUSIONからXLRに乗り換えていた。私はHONDAのXL125R(SじゃなくてRだからプロリンクのモノショックのタイプ)というちょい古い赤いオフ車をカスタムして乗っていて、それなりに気に入ってはいたが、高速乗れないし、タンクの蓋に鍵がついてなくてガソリン盗まれて何度もガス欠になったりとか、ナンバーがピンクなのがやっぱりダサいな、みたいな感じで、なんで125を買ったんだろう…みたいなことになっていたのだ。

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冴えない男とタワマンと

はっち、年賀状戻ってきちゃったよ。
ドコモのメールも届かないし、どうなってんの?

みたいなショートメールが古い友人から来た。
(ちょっと前になりますが)

彼とは、最近こそ年賀状だけを送り合う間柄になってしまっているが、出会いは高校1年生くらいだから、付き合い自体はかれこれ25年くらいになる。書いてて自分でも時間の流れにびっくりするけど。

彼はいわゆる大学の先生をやっていて、年賀状を見る限りだと学会などでシンガポールだの、フランスだのと世界中を飛び回っている様子。たまに会うと、ちょっといけ好かないエリートな雰囲気を醸し出してしまう程度には“イケてる”感じのシュッとしたやつなのだ。

ただ、今は“シュッと”したイケてる感じを出している彼だが、出会った頃はもちろんのこと、学生時代もその後しばらくも、ハッキリ言ってパッとしてなかった。明らかに私と同類の冴えないやつだった。(と思うぞ)

まぁ、いまはちょっとイケてる感じがしなくもないのだが、当時は明らかに冴えないやつだったのだ。(大事なことだから2回言います)

冴える、冴えないの基準はいろいろあるけど、とりあえずわかりやすい例を挙げると、俺たちはとにかく全くモテなかったのだ。

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自意識過剰が大人になって

最後の花火に今年もなったな
何年たっても思い出してしまうな。

ないかな ないよな きっとね いないよな
会ったら言えるかな まぶた閉じて浮かべているよ。

部屋にあるBOSEのスピーカーをスマホにつないでみたら、やたらいい音が出たもんだから、最近はよく音楽を聴いている。

AmazonのPrime Musicが無料なので、色々なジャンルを聴けるのも楽しい。

思いがけない曲との出会いも、この手のサービスの嬉しいとこで、この「若者のすべて」という曲もそう。誰かの作ったプレイリストに入っていて、一度聴いたら耳から離れなくなってしまった。多分どこかで聞いたことはあったような気もしたんだけど。

昔から「音楽は何を聴くんですか?」って聞かれるのが苦手で、音楽は嫌いじゃないけど、特に好きでもなかったし、これと言って好きなジャンルもないし、詳しくもないし。なんかダサい自分を値踏みされているような気分になってしまっていた。

そんな風に思うこと自体がダサいってことに気がついたのは、だいぶ大人になってからで、なんでもいいんだよ、誰もそんなこと気にもしてねーし、と。もう今はなんの恥じらいもなしに「ゲスの極み乙女」が好きです。って言います。いや、まだやっぱり少しだけ恥ずかしい気もするが。

でも、そういう思い込みみたいなもんで凝り固まって、青春時代のコンプレックスをこじらせたまま大人になったような人が好きです。こじらせてる人が自分にだけにたまに見せてくれる、本音の欠片みたいなものに強く惹かれるんです。
どんなに素敵に見える人だって、たまにびっくりするほどの闇が覗いて、だれもがコンプレックスと折り合いをつけて生きていているんだなと思ったりする。

自意識過剰が大人になって、多少オープンになったところで、偏屈な芯の部分はたいして変わっていない。でも、最近すこしは本音を見せられるようになってきたかな、と。
この曲聴いてそんなことを思った。

最高にくだらないGWの過ごし方

やることがない連休で一番気をつけないといけないことは”無駄遣い”である。

しかも、弊社はボーナスが4月に支給されるので、あれ?なんかちょっとだけお金あるぞ!?みたいなことになるため、5月の連休は特に気をつけねばならない。

アラフォーの男が独り、予定もなく連休を過ごしていると、どうしたって無駄なモノを買うのだ。
今年もいくつか候補があって、パソコン、スマホ、家具(ソファー)、バイク(買い替え)、などなど。

必要か必要じゃないかは関係ない。理由なんて全て後付けで正当化できちゃう。
ただ寂しさを紛らわせるために、無駄なモノを手に入れてなんかちょっとだけ満たされた気になろうとする。ただそれだけの理由だ。むしろ自傷行為に近いのではないかとすら思う。
そのうち、アラフォー男性による「リストカット消費」とでも呼ばれたりは、しないでしょうね。

まず、パソコン。
いま3台あって、もう本当に必要ないモノの代表みたいな存在である。

会社支給のモバイル用のVAIO、会社からモバイルが支給される前に購入したWindowsマシン(NECのLavie)、そして2010年式のMacbookPro15inch。

Macは完全に個人用として、ごくごくたまにデザイン作業したりとか、写真や音楽の管理なんかをしている、一応のメインマシンなのだが、さすがに6年も経つと性能的に限界になりつつあり、もっさりし過ぎていて日常のブラウジングにも耐えられなくなってきていた。それじゃあ、そろそろ新しいMacでも買っちゃうかー!?というノリで、検討をはじめてしまった。ホント馬鹿すぎる。

で、久しぶりにAppleのサイトでMacbookProを見て見ると、高っ!20万とか軽く超えて、だいたい30万。
以前はこんなに高くなかった気がして調べたら、18万くらいで買っていた、まぁよくわかんないけど、さすがに高すぎる。

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さようならコンプレックス中学生

先週、中学時代の同窓会がありました。

私は横浜市の田舎の公立中学に通っていて、
それはそれは、ろくでもない中学時代でした。

ただただ、下を向いて歩いていた。

勉強もスポーツも得意じゃないし、もちろんヤンチャでもない、
体は特に小さかったし、ケンカも弱いし、ダサいしで、
いま振り返っても、惨めな中学時代だったと思う。

学校全体が荒れていて、沈んだ雰囲気だったことは間違いないが、
とにかく息を潜めて、下を向いて歩くモノクロームな世界にいた。

そんな中学時代の同窓会になんで行ったのかは、自分でもよくわからない。
誘ってくれた友達が、なぜかちょっと強引なくらいな勢いだったから
気の迷いで、行くことにしてしまったのかも。

実際、直前まで後悔していたし。

で、行ったら、行ったでそれなりに懐かしい顔がいて、何十年振りに再会できた友人もいたりして、直前までガタガタ言っていた自分に嫌悪感を持つくらいには楽しかった。

まぁ、もともと大人数は苦手だし、お酒も飲めないし、すぐにソワソワしちゃうので、早々に帰りましたが、帰り道からその後数日くらい、不思議と体がフワフワして余韻が残った。

でも、当時のコンプレックスがいまの自分の原動力なのは間違いない。
何者でもない自分ではいたくないと思ったんだ。

当時の自分に言ってやりたい、
いくらダサくて惨めな中学時代を過ごしたとしても、そこで人生は決まらないから安心しろ。と。

まぁ、この歳でまだきっと何者でもないし、何者の定義すらボヤけてしまっているのだけど。
フワフワの余韻が消えたいま、大人のコンプレックスだけの日常に戻った。

さ、仕事しよ。