唯一生き残るのは、変化できる者である。

この春、会社の組織が大きく変わった。
組織どころか、親会社の一部と合併して社名からして変わった。

意見を言う立場にはいないが、一応9年近く所属している立場で発言するとすれば、

「気分悪い」に尽きる。

合併と言えば聞こえはいいが、ただの親会社による植民地化であり「併合」である。

君たちだけでは、成熟した社会も文化も経済も立ち行かないよね?我々のような文明人が、管理・監督してあげますよ!みたいな善意しかないような態度で、「併合」の達成感についてドヤ顔で言及するとか、心の底から良識を疑う。きっと、受験勉強ができて就活に成功しただけの自分達の能力に相当な過信があるのだろう。

自治が認められているようで、社長以下役員は全員親会社の人間で占められ、本質的な経営方針にはひとつもコミットできないというのは、異常事態としか言いようがない。

今までも内政干渉甚だしく、独立した会社とはいえない傀儡であったので、自ら会社を自治、運営していく術を持つことなく、低いレベルでの繁栄と平和を享受してきたツケが回ってきたとも言える。

今までは資本も経営基盤もはるかに大きい会社との関係の中で衛星国となっていたが、今回の併合はそうじゃないのが問題なのだ。売上こそ大きいものの、売上総利益は大差がない同程度の規模の合併であるから、この経営へのコミットの不均衡は危険性をはらんでいる。

既得権を確保した上で、数年~数十年かけてゆるやかに同化していこうとしているのだろうが、同化政策は既得権を捨てフラットな関係でないと成立しないし、未来に遺恨を残すことは歴史が証明している。

ごく短期的な売上や利益を追求すれば、本質的な会社の成長なんて見込めるはずもない。

「変わること」「変われること」だけが変化の激しいこの業界で生き残るための唯一絶対の真理だ。

最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である。

チャールズ・ダーウィン

大型化も変化のひとつには違いない、だけど思考停止する人間を一人でも減らし、フリーライダーを許さない倫理観をこんな矛盾を抱えた組織でどこまで維持できるか、見ものである。

離反させないためには、緩い管理にならざるを得ないし、そうなると組織としての体裁を保てなくなる。どう舵を取るつもりなのか、まぁ管理側に一定の飴を与えて時間を稼ぐんだろうと予想するが。

自分自身も、思考停止して低いレベルの繁栄を謳歌するのか、判断すべき時はもう迫ってきている。時間的な猶予はもうあまりない。

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